活動報告BLOG

「第25回森づくりワークキャンプ」開催報告

実施期間:2019年10月30日(水)~11月3日(日)

4泊5日の日程で25回目となる森づくりワークキャンプを開催しました。全国各地から8名の皆さんにお集りいただき、秋の知床の空の下、森づくりに汗を流しました。

今回のワークキャンプでは、二つの作業のお手伝いをしていただきました。一つ目は、苗畑で育成した数メートルの広葉樹の苗木を掘り取って、針葉樹の林の中に移植する作業です。

 

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知床自然教室40周年企画「知床への回帰」開催報告

実施日:2019年10月18日(金)~21日(月)

毎年夏に開催している知床自然教室は、今年で40年目を迎えました。1980年の第1回以来、のべ1900人以上の子どもたちが夏の知床の1週間を過ごしています。

今回は、この節目を記念して、自然教室卒業生を対象とした3泊4日のイベントを行いました。初期の頃の参加者はすでに40~50代、今では自分の子どもを参加させる世代になっています。そんな卒業生を中心に斜里町役場や知床財団など歴代の地元スタッフを含め総勢50名以上が知床に集いました。

自然教室の舞台「ポンホロ」でのツリーデッキ作り、同時に開催中の知床自然センターのフィルムフェスや植樹祭、夜は自然教室本番と同じ漁村センターに泊まるなど盛りだくさんな4日間を過ごしました。

参加者の中には今も毎年知床に来ている人から、今回が20年ぶり30年ぶりという方までおり、その後の知床との関わりはそれぞれですが、共通するのは自然教室という”同じ”時間を過ごしたことがあることです。

 

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エゾシカの生体捕獲・標識放逐を実施しています

最近、耳にタグ(標識)をつけたエゾシカを国立公園内で見かけることがあるかと思います。

この標識ジカは、北海道立総合研究機構が今年から3年間かけて実施する調査・研究の取組みのひとつで、ルシャ地区と他のエリアで複数のエゾシカに発信機を装着し、行動追跡や生存率、妊娠率などを調べ、エゾシカの個体群がどのように変化しているか分析するために実施しています。

知床半島のルシャ地区は現在、エゾシカが最も多く生息している場所であり、昨冬のヘリコプターからのカウント調査では181頭が確認されました。ルシャ地区はヒグマも数多く生息する場所であり、ヒグマはシカの新生子や衰弱した個体を捕食していると考えられます。また高密度状態のシカは植生に影響を与え、ヒグマの利用できる植物を減少させるなど互いに影響を与えていると考えられます。しかしどの程度、ヒグマがエゾシカの個体群に影響を与えているか詳しく分かっていません。

 遺産地域の一部(幌別-岩尾別、知床岬、ルサ-相泊)では継続的にエゾシカの密度調整(捕獲)が進められていますが、現在ルシャ地区は人の手を加えていません。

 対照区として残され高密度が維持されているルシャ地区とこれまで人為的介入をしてきた幌別・岩尾別地域のそれぞれでシカの生体捕獲を実施し、捕獲個体には耳タグ及び発信機を装着します。そして、その個体の生存確認や子連れ状況を記録することで、各エリアのエゾシカの個体群特性を比較し、個体群の増加率に及ぼす特性の影響を明らかにします。

また、これらのデータは今後、知床半島エゾシカ管理計画の改訂やユネスコ/IUCNから求められている最小限の人為的介入によるエゾシカ過増加対策の検討に活用されます。

知床財団は現地でシカの生体捕獲・標識放逐に協力し、6、7月にルシャ地区、9月に幌別地区で麻酔銃による捕獲を実施しました。幌別・岩尾別地区では今後も生体捕獲を目標頭数(2019年は10頭)まで実施し、標識個体を増やしていく予定です。また、北海道立総合研究機構と協力して、現地で日常的に活動する私たちも、標識個体の目撃情報を蓄積していきます。知床自然センター周辺やその他の地域で標識個体を目撃することも増えていくと思いますが、調査にご理解をお願いします。

麻酔銃で捕獲し、標識を付けた後、覚醒させて放獣します。

ルシャ地区で捕獲した標識個体

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※本年度(2019年度)から3年間の予定で、「遺産価値向上に向けた知床半島における大型哺乳類の保全管理手法の開発」と題し、北海道立総合研究機構と北海道大学、知床財団が共同で調査・研究に取り組んでいます。実施にあたっては(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費【4-1905】を活用しています。

具体的には、①より正確なヒグマの生息数推定にむけた研究、②ヒグマ大量出没の要因解明に関する研究、➂ヒグマ捕食圧下におけるエゾシカの高密度維持機構に関する研究、の3つのテーマに取り組みます。

今後、活動ブログで順次、調査の様子などをお伝えしていきます。

(担当:清成)

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より正確なヒグマの生息数推定に向けた調査を行っています

「知床半島にヒグマは何頭生息しているでしょうか?」

知床にいらっしゃる観光客の方にもたくさんいただくこの質問ですが、実は現在、知床半島のヒグマ生息数は科学的に解明されておらず、過去と比較して増加しているのか、それとも減少しているのか正確に分かっていません。(現在の推定個体数は 559±440(知床半島ヒグマ管理計画,2017))

しかし、知床世界自然遺産地域では、この地域で暮らすヒグマ個体群を健全に維持するとともに人間社会との軋轢を軽減することが重要な課題となっています。ヒグマ個体群を健全に維持するためには、ヒグマの生息数に対し、捕獲数が一定以上を超えない事(捕りすぎない事)が求められ、精度の高い個体数を推定することで適正な捕獲数を求め、健全な個体群の維持と軋轢の軽減を目指すことができます。

北海道立総合研究機構と北海道大学、知床財団は本年度から3年間かけて調査を実施し、ヒグマの新鮮な糞、背こすり木などから回収した体毛、捕獲個体の肉片などからDNAを分析し、その個体を特定することで、より正確なヒグマの生息数を明らかにする個体数推定法を開発する研究に取り組んでいます。

私たち、知床財団は、主にその現地調査の大部分を担い、6月から11月までの予定で、知床半島の斜里町、羅臼町、標津町の広範囲でヒグマの糞を探すためのルートを設定し、ヒグマの体毛を採取するためのヘアトラップと自動撮影カメラを63箇所に設置し、調査を行っています。

ヘアトラップから毛を採集し、DNAで個体を特定します。

発見した糞から表面の組織を拭い(スワブ)DNAを分析します。

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  • ※本年度(2019年度)から3年間の予定で、「遺産価値向上に向けた知床半島における大型哺乳類の保全管理手法の開発」と題し、北海道立総合研究機構と北海道大学、知床財団が共同で調査・研究に取り組んでいます。実施にあたっては(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費【4-1905】を活用しています。

具体的には、①より正確なヒグマの生息数推定にむけた研究、②ヒグマ大量出没の要因解明に関する研究、➂ヒグマ捕食圧下におけるエゾシカの高密度維持機構に関する研究、の3つのテーマに取り組みます。

今後、活動ブログで順次、調査の様子などをお伝えしていきます。

(担当:清成)

 

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北海道大学獣医学部の野外実習を行いました【2019年】

 今年も9月24~27日の期間、北海道大学獣医学部の野外実習を受け入れました。今回の参加者は、獣医学部学生18名です。学生の皆さんには3班に分かれてもらい、知床自然センター周辺をフィールドに、それぞれのテーマに基づいた調査やサンプル収集を行ってもらいました。

 班ごとのテーマは以下の通りです。

1班:「熊の糞から考えられる嗜好性と感染症の調査」

2班:「疫ノ学調査」

3班:「鹿!植物!ダニ!」

 スケジュールは実質2日半、この中で野外調査とデータ分析、取りまとめ、発表を行います。忙しいスケジュールでしたが、水で洗ったクマの糞に目を凝らす人、顕微鏡を使って寄生虫卵を必死に探す人…、皆さん意欲的に課題に取り組んでいました。

 実習の成果報告という形で、学生の皆さんにブログ用のレポートを書いてもらいましたので、ご紹介します。

 ブログへの投稿は2013年から毎年行っていますのでよかったら過去記事もご覧ください(2018年2017年2016年2015年2014年2013年)。

 以下からが学生のレポートになります。

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