斜里町真鯉地区のエゾシカ日中カウント調査を実施しています
知床半島ではエゾシカが高密度で生息しているため「知床半島エゾシカ管理計画」が策定され、関係機関による統一した管理が行われています。管理計画の実施項目の一つに主要越冬地でのエゾシカの生息動向を把握していくモニタリング調査があります。
半島西側の基部寄りの斜里町真鯉地区はエゾシカの主要な越冬地となっていますが、行政が行う調査対象地区からは外れているため、私たち知床財団が独自でエゾシカの日中カウント調査を行っています。
調査は2007年から継続して実施しており、1~3月の冬期に複数回、海岸沿いの国道上から山側の道路法面に出没しているエゾシカを確認し記録していきます。下の表は、シカ年度(6~翌5月)別最大確認頭数の年度推移です。
この調査では年々、エゾシカの確認頭数が減少していますが、昨年(2018シカ年度)は3月下旬に110頭が確認され、2012年以来の増加となりました。調査で確認されるエゾシカ数の増減には、知床世界遺産地域の隣接地域の管理事業として実施されているエゾシカの個体数調整や狩猟等の影響が関係していると考えられます。
先日の調査では、約12㎞のコースで計9頭のエゾシカを確認しましたが、例年3月に多くのエゾシカが確認されるので、今年の結果はどうなるでしょうか。双眼鏡でシカをカウントする調査員をのせた車が停車していても温かく見守っていただければと思います。
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調査をしている斜里町真鯉地区
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調査中に発見したエゾシカ
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双眼鏡でエゾシカを数える調査員
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※この調査では、カールツァイス社製の双眼鏡を使用しています。
(清成)