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羅臼ブログ第6回「羅臼が誇る高級食材」

 いつも土屋の羅臼ブログを読んで「いいね!」やコメントまでしていただき、ありがとうございます。実はとても励みになっています!今回はブログで好評になりやすい食べ物ネタです。先日、ウニの加工場を見学させてもらい色々な話を聞けたので、羅臼のウニについて紹介したいと思います。

 羅臼で獲れるウニは、エゾバフンウニ(蝦夷馬糞海胆)といい、名のごとく馬糞のような形をしており、棘は短く10㎝前後の大きさに育ちます。味はもちろん絶品で、口に入れると思わず笑みがこぼれるほど濃厚で甘く、うまみがつまっています。羅臼産のウニは、良い出汁が出ることで有名な羅臼昆布を餌として食べているから美味しいとされており、高級食材として扱われています。

羅臼で獲れるエゾバフンウニ

 ウニ漁は、磯舟の上から箱メガネで海をのぞき、見つけたウニを網ですくう方法が一般的で1月中旬~6月下旬まで続きます。浅瀬で漁がおこなわれるので羅臼の町から見ることができます。資源管理のためウニ漁師1人につき、1日に規定のカゴにすりきり1杯までしか獲ってはいけないルールが決まっており、昼頃までに漁は終わることが多いそうです。午後には漁師自らウニを加工し、出荷します。ウニは柔らかく繊細なためすべてが手作業です。ピンセットでゴミを取り除き、ウニによってわずかに違う色合いを選別していました。私が見学した作業場では10種類以上の色わけがされていました。オリ箱に詰めた際、見た目の良いグラデーションにするためだそうです。殺菌と身崩れ防止でミョウバンにつけてある「折ウニ」と、水につけてある「塩水ウニ」の2種類が主に作られていました。

ウニ漁の様子。箱メガネで海をのぞいて、たも網でウニをすくっている。

ウニの殻は口の方から専用器具で割っていました。
ウニは体の下に口があり、てっぺんに肛門があります。


色とサイズごとに選別し、ゴミを取り除いている繊細さが求められる作業。

我々が食べているのはウニの生殖巣(精巣または卵巣)です。一つのウニに5つ入っています。

 羅臼ではこのウニを購入できる場所がいくつかあります。道の駅「知床・羅臼」の建物に入っている羅臼漁業協同組合の直営店「海鮮工房」もその1つです。観光客はもちろんのこと、町民も購入する人気のお店です。天候や海の状況によってウニが取れず、店頭に並ばない日もありますが、漁期の間に羅臼に来た際はぜひ食べてもらいたい一品です。ちなみに私のおすすめは塩水ウニです。濃厚で甘い素材の味を一番楽しめると思います。

 よくある話かもしれませんが、私はウニが得意ではありませんでした。しかし、羅臼産の美味しいウニを食べてから好きになりました。ウニが苦手な方も挑戦してみてはいかがでしょうか?もしかしたら大好物になるかもしれませんよ。

羅臼漁協直営店で販売しているウニ。左が「折りウニ」右が「塩水ウニ」
値段は時価です。おおよそ、1つ2000~3500円くらいです。

 

 

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