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よりよい利用を目指して

知床が抱える課題~利用者の集中

知床は2005年に世界自然遺産に登録され、年間約170万人の観光客が訪れる国立公園です。

一大景勝地として知られる「知床五湖」には毎年観光客が集中します。
特に5月の大型連休や8月のお盆休みの時期には駐車場に入るための車が列をなし、ピーク時にはその渋滞の長さが1キロに及ぶこともあります。

 

 

 

知床が抱える課題~ヒグマと人とのあつれき

知床は世界の中でも高密度にヒグマが生息している地域です。そのため、国立公園内のドライブ中にヒグマを見かけるといった状況は決して珍しいことではありません。「ヒグマを見かけても車から降りない、近づかない」が知床国立公園のルールですが、実際はヒグマを一目見たいと車から降りたり、撮影したくて立ち止まる人だかりができ、道路が路上駐車の車で溢れるといった状況が起きています。中には過剰にヒグマに接近して撮影する観光客もいます。この「クマ渋滞」は他の車の通行の妨げになるほか、人身事故の引き金にもなりかねません。

 

 

 

新たな取り組み~移動を、サービスに

利用の集中による渋滞、ヒグマとのあつれきの問題を解消するために2020年から始まった社会実験が「知床バスデイズ」です。10月の3日間、知床自然センターからカムイワッカ湯の滝までの区間をシャトルバスのみでつなぎ、適正なアクセスコントロールを行いつつも、移動そのものを楽しめるサービスを目指しました。マイカー規制というとネガティブなイメージがありますが、シャトルバスには地元の自然ガイドが同乗し、利用者は渋滞にはまることなく、バスの中から安全に野生動物との出会いを楽しむことができるという移動サービスを試行しました。

 

単なる移動手段であるバスを知床らしい体験が提供できる「サービス」へと転換したこの取り組みが、今後、知床の新たな利用システムを作りあげていくための第一歩になることを期待しています。

 

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