活動報告BLOG

第2回・ヒグマ被害を未然に防ぐために

前回に続いて、6月14日に羅臼町松法町、礼文町南、知昭町の3町内会で草刈りが行われました。
羅臼町は住宅地と山が隣接しているため、ヒグマが出やすい環境であることは否めません。
せめてヒグマが近寄りにくい環境にしようということで、この活動が始まりました。


この日は天気に恵まれ、初夏の陽気の中での草刈りとなりました。
住宅地や公園の周りなど、ヒグマがいて欲しくない場所を中心に、協力して刈っていきます。

 

フキやイラクサはヒグマの食べ物でもあり、背丈の高いササの籔などは身を潜める場所となります。これらを刈り払うことで見通しも良くなり、ヒグマの嫌がる環境となります。

 

町内会員の方々を中心とし、学校職員や小野建設さん、小針土建さんのご協力のもと、予定していた場所を刈ることができました。参加者の皆さま、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

野生動物の被害は、我々対策スタッフだけで防ぎきることはできません。地域で暮らす人や観光で訪れた人など、みなさん一人一人の日々の心がけで解決に近づくのだと思っています。
その第一歩として、まずはヒグマが住宅地に近寄りにくい環境作りを目指しています。

 

 

 

私たちはダイキン工業株式会社様からの支援を受けて、これらの活動に全面的に協力しています。
これからもよろしくお願いいたします。

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100平方メートル運動の森と子どもたち

地元の知床ウトロ学校4年生が、地域の歴史と100平方メートル運動の取り組みを学ぶため、初夏の「森づくりの道・開拓小屋コース」を散策しました。

このコースは、開拓の歴史と100平方メートル運動の取り組みを伝える散策路として2017年にオープンしました。以来、環境学習や知床の自然を肌で感じられる自然体験の場として、多くの方に親しまれています。また近年、子どもたちの体験的な活動の場に最適であることから、ESD(持続可能な開発のための教育)を実践する教育機関が利用する機会も増えています。

このコースを歩くことで、40年前は畑だった地が人の手で守られ、再び豊かな森に戻っていく姿を見ることができます。子どもたちは、その自然の営みを見ることで、自然の脆さと力強さを学びます。また、知床の厳しい自然と肩を突き合わせて暮らした開拓当時の人々を知ることで、自然との共生について考え、社会と自然の繋がりを実感することができます。
このように、自然を大切に思う人々の寄付で守り育まれている運動地の森は、次世代の子どもたちにも大きな感動を与えています。

私たちは、多様な生命と不思議に満ちた自然が、子どもたちの柔軟な感性を刺激し、環境や人への思いやりを育むと信じています。それは、木を植え野生動物を守ることと同様に、社会や地球環境に好影響を及ぼすはずです。しかし今、地球規模の環境問題を解決するために変容が求められているのは、子どもたちだけではありません。私たち大人が、自然と子どもたちをつなげる架け橋になり、共に学び共に歩み、変化につながる行動を示すことが求められています。

100平方メートル運動地の森は、世代を超えて、人と自然のかかわり方を問いかけています。

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ヒグマ被害を未然に防ぐために

5月28日に羅臼町八木浜町内会が草刈りを行いました。
今年はこういった草刈りが羅臼町内の10町内会で行われる予定でいます。
羅臼町は海岸沿いに住宅が建ち並び、そのすぐ裏手はヒグマの棲む森となっています。
そのため、元々住宅地にヒグマが出やすい環境だということは否めません。
せめてヒグマがなるべく近寄らない環境にしようということでこの活動が始まりました。
知床財団は、ダイキン工業株式会社様からの支援を受け、これらの草刈り行事に協力しています。

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100平方メートル運動地 春の森づくり!

実施日:5/15(金),16(土),17(日)

100平方メートル運動の森づくりでは、毎年春に広葉樹を植樹しています。今年は、昨年間伐をしたアカエゾマツ造林地の中に広葉樹を植樹しました。運動地にあるアカエゾマツ造林地を知床本来の森に近づけるため、昨年から大規模な間伐を行っています。

間伐後のアカエゾマツ造林地。広葉樹林の近くに自然かく乱を模した四角いギャップをつくりました。ギャップ内の植生回復は種子散布により進行し、造林地内は徐々に樹種多様な環境へ変化します。

間伐後は徐々に植生が回復しますが、そこに広葉樹を植樹することで、植生の回復をさらに促進させることができます。しかし、エゾシカの生息地に広葉樹を植樹することは簡単ではありません。

エゾシカは広葉樹の枝葉や樹皮を食べるため、食べられないように工夫する必要があります。

まず、植樹に用いる苗木の樹冠はエゾシカが届かない高さにあることが重要です。また、エゾシカが好む樹種を植える場合は、樹皮を守るネットを巻くことで被食対策を万全にします。反面、エゾシカがあまり興味を示さない樹種もあるので、それらを取り入れることも一つの方法です。

このように広葉樹の植樹は手間がかかりますが、開拓跡地に自然を回復させる有効な手段として実践しています。

ミズナラに樹皮保護ネットを巻きました。ミズナラの樹皮は、エゾシカが積極的に食べるものではありませんが、稀に食べられてしまうため、念のため巻きます。確実に苗木を育てるためには、現在もエゾシカ対策は欠かせません。

例年は、森づくりを応援してくださる皆さまと一緒に植樹作業を行っています。しかし今年は、新型コロナウィルス拡大防止対策に伴い、少数の職員で植樹を実施しました。

100平方メートル運動の森づくりは、知床の自然を回復させると共に、自然を大切に想う人々が集い語らう場です。森づくりを通して感じたことをきっかけに、各々が地球環境に貢献するためにアクションを起こしています。そんなすてきな繋がりを増やすためにも、私たちはこれからも100平方メートル運動の取り組みや森づくりの魅力を広く共有したいと考えています。そして、知床の森で皆さんとお会いできる日を心から楽しみにしております!

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地域の皆様と「クマ活」!

5月21日、22日と2日間かけてウトロの街中の草刈りを斜里町ウトロで宿泊業を営む、北こぶしグループ様とともに実施しました。

北こぶしグループ様は今年で60周年を迎えるとのことで、この記念すべき年を機に、
「知床をつづけていく」活動へ着手し、地域の課題を解決していくために今なにが必要か、
私たち知床財団にお声がけいただき、以前から一緒に打合せを続けて参りました。

そこで活動のひとつとして挙がったのが名付けて「クマ活」、草刈り作業です。
たかが草刈り、されど草刈り。草刈りがどうして今、知床に必要なのか。
一見すると「景観上よくないからね」「街をきれいにするためでしょ」などというご意見が聞こえてきそうですが、ここ知床の市街地では草刈りが人にとってもヒグマにとっても死活問題につながるのです。

知床、ウトロの街はまわりをぐるっと一周電気柵で囲まれていて、人の生活圏とエゾシカやヒグマとの境界線を作っています。ただし、これは100%の境界線にはならず、海側はもちろん開いていますし、川を伝ってヒグマに街中に入られてしまうこともあります。
一度柵の中に入り込んでしまったヒグマを外に追い立てるのは中々大変。
笹薮の中にひとたび潜り込もうものなら、姿は全く見えなくなり、どこへ行ったのか、我々対策スタッフもお手上げになることもあります。
さらには藪の中を体を隠しながら進み、知らぬ間に民家のすぐ裏までヒグマが近づいてしまう危険な事態にもなりかねません。
市街地の中にヒグマが入り込み、危険な状態だと判断した場合、最悪ヒグマを捕殺することもあります。

そこで、草刈りをして市街地の中の見通しをよくし、ヒグマに隠れられないようにしておくことが
人の生活の安全を、そしてヒグマの命自体を守るためにも、とても大切なのことなのです。

 

作業と草刈りの意義を説明するクマ対策スタッフ。

背丈を超える高さの笹にも立ち向かいひたすら刈る。

手刈り用の刈込ばさみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

2日間でのべ70人もの北こぶしグループの職員の方々が現場で一生懸命、しかも手で、草刈りを行ってくれました。おかげで目標だった場所の草刈りは全て終了、すっきりくっきり周囲が見渡せるようになりました。
北こぶしグループの皆様、本当にありがとうございました。

「ヒグマと人を守る」ため、草刈り活動はこれからも続いていきます。

 

ちなみに、
事務所に帰り、午後からパソコンに向かってマウスを動かす私の手は
はさみを握り続けたおかげでプルプルと震えておりました…(笑)。
参加者の皆様、大変お疲れさまでした!

 

 

 

 

 

 

 

 

(担当:山本)

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