活動報告BLOG

苗木も顔を出しました。

実施日:2018年4月19日(木)~20日(金)

本日より知床五湖もオープンし、知床自然センターの開館時間も夏時間(8:00~17:30)に変わるなど、いよいよ春到来といった知床です。

そんな中、この二日間も100平方メートル運動地の巡視を行いました。

ここ数日は、暖かい日が続いており、辺りの雪は目に見えて少なくなってきています。先週はまだ雪の下だった苗畑のトドマツの苗木も顔出し、しっかりと冬を越した姿を見ることができました。

一方、4月28日(土)からのオープンを予定している夏の「しれとこ森づくりの道」には、まだまだ雪は残っていましたが、この天気が続けば一週間後にはあらかたの雪は融けているだろうと見込んでいます。

所々の雪の上にはクマの足跡などもあり、知床の人も動物も新しい季節を迎えようとしています。

(担当:松林)

 

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クマ撃退スプレーの使用訓練を行いました

4月になってから知床国立公園の中ではヒグマの目撃情報や足跡の痕跡情報などが寄せられるようになりました。レジャーや仕事で野外へ行く方は、ヒグマ対策を忘れないようにお願いします。

私達も仕事でヒグマの生息地に入ることが多いわけですが、ヒグマと事故を起こすことがあってはいけません。そのため万が一のために常にクマ撃退スプレーを携帯しています。

しかしこのスプレーは持っているだけでは不十分で、いざという時にすぐに使えるよう訓練をしておく必要があります。またスプレーには使用期限があるので、定期的に日付をチェックしておく必要がありますね。

そのため職員を対象に4月上旬に練習用スプレーを使用した訓練を実施しました。※本物は劇物なので練習では使用しません。

実際のヒグマ相手に練習はできないので、写真を張った板が相手します

ヒグマがずんずん近づいてきます。 足が長すぎですね。

これで距離5mです。これ以上だとスプレーが拡散してヒグマに届きにくくなります。

 

 

 

 

 

 

まずヒグマ撃退スプレーには有効距離があるので、ヒグマとの距離感を掴む練習を行いました。ヒグマの巨大写真を張り付けた板を50m離れた場所から段階的に近づけていきます。だいたい2~3歳のヒグマがこの大きさです。野外では物の大きさや距離感が分かりにくくなるので、実際に距離を測りながら確かめていきました。

スプレーの有効距離は約5mと説明されているので、ヒグマが接近してきた場合はかなり引き付けなければいけません。実際、5mまで接近したヒグマ(写真ですが)はかなり大きく感じ、もし実物であればこの恐怖心は相当なものであろうと感じました。

このような練習は大事ですが、クマ撃退スプレーはあくまで最後の切り札です。実際はヒグマに会わないようにすることが重要だということを忘れてはいけません。

(担当:能勢)

 

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雪解けを待つ苗木

実施日:2018年4月10日(火)

この日の夕方は、知床自然センターから歩いてすぐの防鹿柵の中にある苗畑の見回りを行いました。

ここは、昨年、ボランティアの皆さんのお手伝いをいただきながら新しく立ち上げた苗畑です。秋には約300本のトドマツの苗木を植え込みました。

今はまだ30センチほどの雪の下ですが、もうそろそろ苗木の頭が見えてきそうな今日この頃です。

今年もこの苗畑で草取りや水撒き、新しい苗木の植え込
みなどいろいろな作業を進めていく予定です。

ボランティアの募集もしておりますので、知床の森づく
りに関心のある方はぜひこちらもご覧ください。

→「ボランティア募集(2018年度 春~冬)「森づくり」

(担当:松林)

 

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春の森づくりまであと少し

実施日:2018年4月3日(火)

4月最初の外作業は、スタッフ3名で先月末で終了した冬の森づくりの道(スノーシューコース)の標識などの回収を行いました。午前中の気温は15度近くになり、小雨の降る中の作業でした。

冬が終わりつつある知床ですが、今年はいつにもまして雪解けが早く進んでいます。

日当たりの良い場所では、すでに地面が顔を出している所もあり、その眺めは、ある年の5月始めといっても違和感がないような景色になっています。

まだまだ寒の戻りや大雪が降ってもおかしくない時期ですが、季節の進みを横目で見つつ、雪がなくなり次第、春の森づくりを始められるよう準備を進めていきたいと思います。

この春からも皆さんどうぞよろしくお願いいたします。

(担当:松林)
 

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エゾシカ航空カウント調査に参加しました

 3月6日から3月11日までの期間、ヘリコプターで上空からエゾシカの頭数を調べる「エゾシカ航空カウント調査」を実施しました。この業務は環境省から業務として知床財団が請け負っているものです。ウトロや羅臼にお住まいの方は、空からのエンジン音に驚かれたかもしれません。お騒がせしました。

 知床は2005年に世界自然遺産に登録されましたが、その後エゾシカの高密度状態が植生や他の生物に影響を与えている可能性を指摘され、エゾシカの管理を適切に行うようIUCN(国際自然保護連合)から勧告を受けています。
もっと詳しく知りたい方は「第3期知床半島エゾシカ管理計画」をご覧ください。http://hokkaido.env.go.jp/kushiro/170403p1.pdf

(環境省釧路自然環境事務所のホームページにジャンプします)
 エゾシカの管理を行うには、まず知床半島のどの辺りにエゾシカが何頭いるのか把握した上で、個体数調整(捕獲)する計画を進めなければなりません。この航空カウント調査はそういう意味でも重要な調査なのです。

 実はこの調査、昔から継続的に行われています。最初は2003年に行われ、その後は2011年に半島基部の範囲を含めた広域調査が行われました。2013年以降は毎年実施されています。このように継続的に調査を行うことによって、過去と比べてどの程度シカが増減しているか分かるという仕組みです。
 

 

 昨年の2017年は自然遺産エリアに747頭のエゾシカが確認され、今回は659頭でした。エゾシカが森の中に隠れていると見つけられないので、この数は実際の生息数より少なくなるはずです。多少の誤差はあると思いますが、エゾシカは着実に減少方向に向かっていると考えられます。2011年の調査では同じエリアで2,652頭確認されているので、この7年間でエゾシカは大幅に減少したと言えるでしょう。それは自然遺産エリアを含む知床半島で継続的にエゾシカの個体数調整(捕獲)が行われているからです。

 3月8日に私もヘリコプターに乗り込みました。空から見た知床半島は美しく雄大で、北から押し寄せる流氷が印象的でした。地上にいる時よりも、知床半島は細く長く、そして急峻だと感じました。北から押しよせる流氷の強大な流れを半島が受け止めてくれるから、オホーツク海は豊かな海でいられるのかもしれません。その代償として半島の海岸線は荒々しく削られ、場所によっては高さ100m以上の絶壁になっています。
 美しい景色に酔っている暇もなく、機体は風に揺られ、エゾシカをさがしながらぐるぐると旋回するものだから、今度はひどい乗り物酔いになってきます。上空から探すエゾシカはアリのように小さくて凝視しなければ見つけることができず、襲い来る吐き気に耐えながら地上にいるエゾシカを探し続けるのでした。

 知床半島の冬は長く、4~5ヶ月間は雪に閉ざされます。エゾシカは冬枯れの山の中を、秋までに蓄えた栄養を消費しながらササの葉や木の芽、樹皮などを食べて命を繋ぎます。メスは冬期に妊娠しているので、お腹の子どもの分まで食べて生きなければなりません。寒さと飢えに耐え忍んで生き抜くこと、それが彼らの能力なのだと思います。
 知床世界自然遺産はエゾシカの存在を悪としているのではありません。増えすぎて他の生物に影響を及ぼすことが問題視されているのであり、エゾシカも知床の自然の一部であるということを忘れてはならないでしょう。

(担当:能勢)

↓ Youtubeで上空からの知床半島の景色を見ることができます。画面酔いにご注意ください。

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