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知床ディスタンス!キャンペーン~ニンゲンもクマも距離感が大切~

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い「ソーシャルディスタンス(social distance)」という言葉をニュースなどで目にする機会が多い昨今ですが、知床ではある「ディスタンス」が課題となっていることをご存知でしょうか?

 

それは、人と野生動物の距離(ディスタンス)です。

 

ヒグマなどの野生動物が生息する知床では、観光客が野生動物をより間近で観察・撮影するため、動物との距離を気にせず不用意に近づいてしまう、車から降りてしまう、といった危険な事例が絶えません。

https://www.shiretoko.or.jp/report/2020/07/5228.html

これらは人身事故の危険性だけではなく、野生動物の人慣れを助長してしまうことで、野生動物の生態をかく乱してしまうことに繋がります。

 

こういった人と野生動物とのディスタンスの課題を解決するため、7月より「知床ディスタンス!キャンペーン」を開始しました。

https://brownbear.shiretoko.or.jp/

キャンペーンでは、野生動物との正しい距離感「知床ディスタンス(ヒグマは50m以上、エゾシカは30m以上距離をおく)」をご理解いただくため、知床の各ビジターセンターにてディスタンスカードを配布しています。

 

野生動物との距離感を測ることができる知床ディスタンスカード。デザインはカナダの国立公園を管理する政府機関Parks Canadaで発行している対策カードから着想を得ている(Parks Canada公認)

腕を伸ばしてカード右面の窓枠を通して対象動物を見ると、ヒグマは50m以上(左窓)、エゾシカは30m以上(右窓)離れているかを確認できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9/19~9/22の連休期間中は、道の駅うとろ・シリエトクにてキャンペーンイベントを開催しました。

キャンペーンを共同で運営する関係団体と協力してキャンペーングッズの配布を行ったほか、会場へお越しいただいた方にディスタンスカードを体験していただきました。

 

 

 

ディスタンスカードを使ってヒグマ(奥の赤いパネル)との距離を測る様子。

残暑を感じさせる暑さの中、会場にはヒグマの「アニエス」が登場。

警察の1日署長キャンペーンとのコラボレーション。イベントでは警察の方々にもご協力いただき、運転中に野生動物を見かけても「車から降りない」ことを広く呼びかけました。1日署長は斜里町出身のタレント多田萌加さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビジターセンターでは引き続きディスタンスカードの配布を行っていますので、知床にお越しになる際は是非お立ち寄りいただき、カードを手に取って観光にお出かけください。

 

ニンゲンもクマも距離感が大切

 

知床の野生動物が野生であり続けるために、

野生動物とニンゲンが知床で在り続けるために、

ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

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不法投棄が絶えぬ世界遺産Part2

2020年5月に「不法投棄が絶えぬ世界遺産」というタイトルでブログを書きましたが、今回はその続編です。

相変わらずゴミの不法投棄(ポイ捨て)が無くなりません、それどころか増えている印象です。

はっきり言うと、めちゃくちゃです。

全てを紹介すると、キリがないため、ピックアップしたものを時系列で紹介します。

 

(1)2020年7月26日

   場所:岩尾別温泉道路

   投棄物:茹でたエビの殻


茹でたエビの殻。


 

(2)2020年8月11日

   場所:フンベ川周辺

   投棄物:中身の入った納豆、釣り餌・ペットボトル、たばこの吸い殻

 

釣り餌。

中身の入った納豆。


 

(3)2020年8月22日

   場所:知床横断道路

   投棄物:チャーハン、バナナの皮、ジュース、タバコなど


チャーハン、バナナの皮など。


 

(4)2020年8月25日

   場所:金山川周辺

   投棄物:カップめんの容器、ペットボトル、缶

カップ麺の容器。

回収したゴミ(45Lゴミ袋4つ分あった)。


 

(5)2020年8月26日

   場所:岩尾別温泉道路

   投棄物:食品包装紙やペットボトルなど

食品包装紙やペットボトルが散乱。


 

(6)2020年8月28日

   場所:オチカバケ川周辺

   投棄物:腐った釣り餌、中身の入ったジュース、ビール缶、タバコなど

腐った釣り餌、中身の入ったジュース

ビール、タバコなど。

回収したゴミ(45Lのゴミ袋4つ分あった)。


(7)2020年8月30日

   場所:知床国立公園内、自然センターから五湖へ向かう道路上

   投棄物:おにぎり

投棄されたおにぎり。


 

(8)2020年9月3日

   場所:フンベ川、三段の滝、遠音別川

   投棄物:中身の入った納豆、釣り餌・ペットボトル、たばこの吸い殻、マスの内臓(※釣った人に注意をして回収してもらった)

マスの内臓。川の中に捨てられていたため一カ所に集めた様子。

45Lゴミ袋5つ分。


ゴミの投棄は、ヒグマをはじめとした野生動物への餌付けです。

そもそも野生動物がいるいないに関わらず、犯罪です。

ヒグマが餌付けば、人身事故につながり、最悪命を落とす人が出てきてしまいます。

その場合、ヒグマは駆除されるでしょう。

そして、利用者のモラルが改善されなければ、今後もこの繰り返しです。

これが世界自然遺産なのでしょうか。

(知床財団 村上)

 

 

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8月18日硫黄山登山道において、ヒグマが荷物を物色する事例が発生しました。

2020年8月18日、硫黄山登山道において、利用者が一時的に残置した荷物(ザック)をヒグマに物色される事例が発生しました。

 

知床は高密度にヒグマが生息する場所です。

このような場所で荷物を残置してしまうと、ヒグマやキタキツネを誘引してしまいます。

そして、ヒグマが荷物の食料に餌付いてしまうと、全ての人が危険にさらされます。

登山をされる方は必ず以下を守ってください。

〇休憩の間も荷物からは目を離さずに行動すること

〇ゴミは必ず持ち帰ること

 

 

 

また、フードロッカーに荷物のデポや生ゴミを放置するのはやめてください。

フードロッカーは、利用者の食べ物をヒグマやキツネなどの野生動物から守るために設置されたものです。

フードロッカー


頂上を目指す際にザックをデポ、生ゴミを入れて放置、携帯トイレを入れるなどの迷惑行為はしないでください。

本来の正しい目的で使用したい人達が利用できなくなってしまいます。

ルールを守ってご利用ください。

 

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【フンベ川河口の状況】釣り人へのお願い

幌別川河口は7月31日から立ち入り禁止となっています。そのため、幌別川の近隣であるフンベ川河口に釣り人が集中しています。

残念ながら、人が増えるとゴミのポイ捨てや魚の内臓の残置などの問題も増えてしまいます。

食べ物のゴミ


本日(8月1日)、フンベ川河口近くのチャシコツ崎という場所で、ヒグマの目撃がありました。

私たちが現場に到着した時には、既にヒグマの姿はありませんでした。

ヒグマの明確な痕跡は確認できていないのですが、過去の経験から予想すると、フンベ川河口周辺から海岸を歩き、チャシコツ崎まで移動した可能性が疑われます。

つまり、今まさに釣り人がいる場所の周辺でヒグマが出没していた可能性があるのです。

そのため、注意喚起看板を急きょ設置することとなりました。


看板設置状況




注意喚起看板の内容


看板の内容は、食べ物・ゴミ・釣果を含む荷物の管理の徹底を釣り人にお願いする内容です。

このお願いを守って頂けないと、ヒグマによる人身事故の発生リスクが格段に上がってしまいます。

先日、幌別川河口でヒグマが釣り人の魚を奪いましたが、2016年・2018年にも斜里町ウトロ地区で同様の事例が発生しています。

同じ事を繰り返さないためにも、釣果を含む荷物等の管理を徹底してください。

また、ヒグマが出没しても釣りを続ける方がいますが、大変危険です。やめてください。

(知床財団 村上)

 

 

ヒグマ情報はこちらでも発信しています。

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知床のひぐま:https://brownbear.shiretoko.or.jp/

 

 

 

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知床自然愛護少年団「チャシコツ海岸観察会」

ウトロの子どもたちが参加する、知床自然愛護少年団の活動が7月5日(日)に行われました。

愛護少年団は、地域の大人や学校の先生が主体となって、自然の中で安全に楽しく遊ぶ知識や技術を子どもたちに伝えています。私たち知床財団は、地域の自然環境教育を支援するため、その活動をサポートしています。

潮だまりは天然の水族館

今回の活動は、毎年恒例の「チャシコツ海岸観察会」です。活動の舞台は、オホーツク海に突き出た亀のような岩が象徴的なチャシコツ岬です。干潮時に広がる磯で海の生物を間近で観察します。無数にある潮だまりを覗くと、そこは天然の水族館。クラゲやヒトデ、カジカやギンポ、そしてカニやウニまで、子どもたちは命溢れる知床の海の豊かさを実感しました。またこの日は、特別に漁業権のある魚貝類を獲ることができます。子どもたちは、自分たちが食べられる分だけ海の幸を獲り、昼食時に食べました。

 

大人気のエゾバフンウニを観察

チャシコツ海岸観察会は、ウトロ地域ならではの素晴らしい自然体験活動です。しかし安全に活動するためには、いくつか注意すべきことがあります。波の高さや満潮までの時間、海藻に隠れた深い潮だまり、棘や毒のある生き物、夏でも冷たいオホーツク海、そしてクマを引き寄せてしまうような漂着物。恵みをもたらす自然だけではなく、危険をもたらす自然を知ることは、ウトロで生活する子どもたちにとって重要なことです。

子どもたちは愛護少年団の活動を通して、積極的に知床の自然と関り、地域の大人たちに見守られながら、生きる力に結びつく経験を積んでいます。

夏でも冷たいオホーツク海。入るには元気と勇気が必要

私たち知床財団は、これからも地域に根ざした自然体験活動を応援していきます。

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