みんなで持ち寄る「シレトコのコト」 第3回ウトロ会場レポート
1月16日(木)、ウトロにて「第3回 みんなで持ち寄る シレトコのコト」が開催されました!
「第2回 みんなで持ち寄る シレトコのコト」については、下記のリンクからご確認いただけます。
斜里会場 https://www.shiretoko.or.jp/report/2024/12/8330.html
ウトロ会場 https://www.shiretoko.or.jp/report/2024/12/8356.html
羅臼会場 https://www.shiretoko.or.jp/report/2024/12/8385.html
今回のワークショップでは、これまでに整理した「知床の価値や魅力を言語化したもの」を、主に来訪者に向けて伝えるためのストーリー作りをしました。
ウトロ会場では①伝統文化・歴史(100平方メートル運動について)、②地理・地形(カムイワッカについて)、2班に分かれ、ワークショップを進めていきました。
~「伝統文化・歴史」チームの様子~
前回のワークショップの題材にあがった「100平方メートル運動」について、
「なぜ全国から寄付が集まったのか?~どんな魅力が知床の森にあったのか?」
というテーマを起点に、私たちが来訪者に伝えたい100平方メートル運動についての魅力やメッセージを整理して言葉を書き出し、次のような文章が出てきました。
・経済活動が優先される時代に、「知床の自然は元金で、その利息で観光が成り立っている。だから元本を減らすことはいけない」という考えがあり、乱開発をストップさせ、全国的にこの活動を浸透させた歴史がありました。
・クラウドファンディングの元祖ともいえる100平方メートル運動は、当時から既に持続可能(サスティナブル)な観光、すなわちエコツーリズムを見据えた考えを持っていて、今もなお続いている活動です。
・寄付を通して知床に夢を託した人々の想いは、知床に刻まれて知床の森や自然と共にずっと残り続けていくでしょう。今の知床があるのは、この運動や人々の想いがあってこそ!
その他にも素敵なフレーズやワードが飛び交い、参加者の皆さんからは伝えたいことや想いが溢れていました。
~「地理・地形」チームの様子~
火山エリアで自然を体感できる世界一ユニークな場所であり、アイヌの人たちが神の水と呼んだ「カムイワッカ湯の滝」について、ワークショップを進めていきました。
こちらの班も素敵なフレーズや言葉が紡がれていました。
・火山活動による強酸性の硫黄の成分が流れ込んだ川は、太古の昔から人々に自然の恵みを与えてくれます。
・世界的にも珍しい温泉という要素があり、知床世界遺産エリアの中でも数少ない水辺で遊べる稀少な場所です。
・雄大な自然を感じながら、人間に与えてくれる恩恵について考えさせられます。自然と一体化できる唯一無二の体験ができる秘境の地。それがまさにここ「カムイワッカ湯の滝」。
来訪者に魅力を伝えるためのストーリー作りのために、より具体的に何がどこで体験できて、なぜ魅力的なのかオススメしたいのか、伝わる文章にするために意見を出し合いました。
全3回にもわたるWSにご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
これまでのワークショップで、紡いできた知床の価値や魅力を言語化した皆さんの想いを
来訪者に伝わるストーリーにし、地域の皆さんと活用していくことを目指して今後も取り組んでまいります。
※本業務は環境省からの委託事業として知床財団が運営、実施しております。
~みんなで持ち寄る「シレトコのコト」~
ワークショップは終了しましたが、本業務はこれからも継続していきます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。