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みんなで持ち寄る「シレトコのコト」 第3回斜里会場レポート

1月15日(水)、斜里にて「第3回 みんなで持ち寄る シレトコのコト」が開催されました。

「第2回 みんなで持ち寄る シレトコのコト」については、下記のリンクからご確認いただけます。

斜里会場 https://www.shiretoko.or.jp/report/2024/12/8330.html

ウトロ会場 https://www.shiretoko.or.jp/report/2024/12/8356.html

羅臼会場 https://www.shiretoko.or.jp/report/2024/12/8385.html


このワークショップは3ステップで今回が最後のワークショップとなりました。

今回も第2回のワークショップに続き、斜里会場では①自然、②伝統・文化・歴史、③産業・暮らし・食(衣食住)の3つのカテゴリーでグループに分かれ、前回のワークショップでカテゴリーごとに出たキーワードやキーワードの裏にある背景を参考に、実際のストーリーづくりに取り組みました。

 

 

 

「どんなストーリーだと観光客の記憶に残るのかな」
「知床に来た方が読んで、なるほど!とためになる要素を入れたら良いのでは」など
参加者の皆さんは、意見を出しながら一生懸命ワークショップに取り組んでくれました。

 


 

~「自然」チームの様子~

「知床=自然」というイメージが強いので「色んなパンフレットにも既にキャッチコピーや、知床の魅力がまとめられた文章があるよね」という話に・・・。

そんな時にファシリテーターである柿沼さんから「既にある良いものは参考にしてみよう!」というアドバイスをもらい、皆さんの作業に拍車がかかりました。

 

 

 

「やっぱり知床の自然といえば流氷だよね」という意見から「流氷」を基点にストーリーを考え、「紋別や網走にも流氷は来るが接岸時期は知床のほうが長い」「暮らしのすぐそばに流氷があり、日々の変化を楽しむことが出来る」など知床ならでは、知床だからこそ、という要素を意識しながら議論しました。

少し考えが滞った時には、一度個人ワークでじっくり考えてもらうと「流氷がすべてのはじまり」「流氷が教えてくれる」「流氷がつなぐ豊かな生態系」などとストーリーに使えそうな言葉がたくさん出てきました。

 

そして、次のような文章があがってきました。

・流氷から始まる壮大な知床ストーリー。流氷から始まる命の循環。流氷が繋ぐ命。
・知床の全ての始まりである「流氷」を通じて、生態系の一部であることを実感・体感する

 

 

~「伝統・文化・歴史」チームの様子~

このグループでは、前回のワークショップで出た意見をまとめた資料を参考にしながら、まずは個人でストーリーのタイトルとなる文章を考えてみました。

 

 

グループメンバーからは
「知床の地名が『シリエトク』(大地の突端部)、斜里は『シカル』(葦の生えているところ)と、どちらもアイヌ語からなり、地名からも歴史を感じる」や「知床の厳しい自然環境の中、野生動物と向き合いながら番屋で働く海の男(漁師)たちはまさに知床ならではの文化だ」などと様々な意見がでました。

 

色んな意見が出た中で、このグループでは次のような文章があがってきました。

・対・自然、野生動物など『語り継ぐ』ことでつながれてきた人々の歴史がある

・人々の暮らしには、自然と調和した知恵と工夫がある

・海から陸を見つめれば、雄大な自然だけでなく、過去にここで暮らしていた人々の息づかい、近くに見える国後との関係性や歴史に思いを馳せることができる

 

 

~「産業・暮らし・食(衣食住)」チームの様子~

このグループは「産業」の中でも、何を取り上げるか、内容を絞るところから始まりました。

「魚の美味しい時期や食べ方を教えてくれる人がいる」「農家さんから旬の野菜がもらえる」という話が出てきたのち、「農業や漁業などの産業が盛んだが、そういった第一次産業を担う方の顔が見えることが知床の魅力なのでは」とストーリーの方向性がなんとなく固まってきました。

畑のトラクターや農産物の工場が景色のひとつとして見えることや、漁師が働く姿が間近で見られることはまさに「知床ならでは」です。そういったものを“体験”できる「道路沿い」や「サケテラス」などの具体的な場所などについて、さらに意見を出しながら、筋の通ったなストーリーづくりを目指しました。

 

色んな意見が出た中で、このグループでは次のような文章があがってきました。

・知床はサケが全ての基点であり、人間は漁業でサケを経済的に潤しており、動物はサケで食物を生き延びている

・一つの町で水揚げする港が2つ(斜里・ウトロ)必要なほど、漁獲区域が広く、漁獲量が多い

 

 

 

最後はグループの代表者が、各グループでどんな議論をしたのかを発表しあいました。
時間の無い中でしたが、過去のワークショップに参加されたリピーターさんを中心に各グループの意見をまとめてくれました。

 

 

これまでワークショップにご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

様々なバックグラウンドや知識をもった地域の皆様の参加により、住民の皆さんだからこそ知る「知床の魅力」を再発見し、ストーリーをつくる上で必要となる「要素」を探し出すことが出来ました。

 

今回のワークショップによって作られたストーリーは、何らかのかたちで地域の皆様にお返し出来るものになればと思っています。この業務はここからが始まりです。これからも地域の皆様と一緒により良い知床の観光を目指した取り組みをしていきたいと思います!

 

※本業務は環境省からの委託事業として知床財団が運営、実施しております。

 

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