カテゴリー  野生動物の調査対策

母クマを捕殺された0歳ヒグマのその後

 今年に入って知床国立公園(斜里)で頻繁に目撃されていた亜成獣のヒグマ、DNA分析(*)の結果から、2018年11月に捕殺されたMKというヒグマの子であることが判明しました。

*DNA分析は北海道大学獣医学部との共同研究プロジェクトの一環で、知床半島のヒグマ個体群を調査するために実施されているものです。

 MKは人に対する警戒心が希薄で、残置された生ゴミを食べたり、ウトロ市街地内へ侵入したり、国立公園内の路上に滞留して車両に突進したりするなどの問題行動が見られたため、2018年11月に捕獲となったヒグマです。MKが連れていた当時0歳であった子グマ1頭は、問題となる行動がなく、捕獲しませんでした。MKの捕獲に至った詳細な経緯は下記リンクをご覧ください。

【知床ヒグマ対策連絡会議より発信】知床世界自然遺産地域内におけるヒグマの捕獲について(知床財団)

【知床ヒグマ対策連絡会議より発信】知床世界自然遺産地域内におけるヒグマの捕獲について(斜里町)

2018年に撮影されたMK親子



 この子グマは、0歳で独り残された後も、命を繋ぎ、冬眠して、こうして春に姿を現したということになります。しかしながら、GW中にはこのヒグマを見ようとする車が渋滞し、降車してこの子グマに接近する人が多数出る状況が発生しました。さらには、この子グマが投棄されていた紙ゴミを食べていたとの情報も寄せられました。状況としては、刻一刻と母グマと同じ運命を辿っているように感じてしまいます。


 投棄された紙ゴミを食べる子グマ

ヒグマ見物渋滞の様子

 

 


 この子グマは、MKというヒグマが残してくれたある種の問題提起だと捉えています。もし、知床国立公園を訪れた際にヒグマを見かけたら、どうか、下記のルールを守って下さい。よろしくお願い致します。

・降車してヒグマに接近しない。
・餌付けしない。
・ゴミを野外に捨てず、持ち帰る。

 少し話が変わりますが、北欧のスカンジナビアでも母グマを失った当歳子が生き延びた事例が下記リンク先の論文(英文)で報告されています。

On the age of self-sufficiency in Scandinavian brown bears

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【注意情報】羅臼岳登山道(岩尾別登山口)

4月30日午前6:50頃、岩尾別登山口~オホーツク展望の標高300m付近で、接近してくるヒグマに登山者がクマ撃退スプレーを噴射、危険を回避する事案が発生しました。ヒグマは小走りで近寄ってきたとのこと。

調査を実施し、現地にヒグマの姿や誘引物がないことを確認していますが、羅臼岳登山を予定されている方は十分に注意ください。

羅臼岳を含む知床半島はヒグマの生息地です。いまいちど知床財団のヒグマ対処法を確認ください。知床自然センターや羅臼ビジターセンターでは、クマ撃退スプレーのレンタルも実施しています。安全対策にご活用ください。

*現時点の羅臼岳は山開き前、山には積雪あり、冬山装備が必要です。

 

 

現地調査の際の様子

現地で確認された足跡、ヒグマの姿はなし

岩尾別登山口に設置した注意喚起のための看板

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エゾシカのスポットライトセンサスを実施しました

知床ではエゾシカの個体群の増減を把握するため、毎年スポットライトセンサス調査を春と秋に実施しています。スポットライトセンサスとは、車からスポットライトで林内を照らし、エゾシカを探して数える調査です。光で照らすと動物の目は光るので夜間に行います。

 

知床国立公園の幌別-岩尾別地区で、今年も4月20日から4月24日までの5日間にスポットライトセンサスを実施しました。このエリアの調査は、実は今年で31年目になります。

今回の結果は、幌別コース(4.9km)で12~48頭(平均31.2頭/日)、岩尾別コース(4.5km)で8~34頭(平均16.8頭/日)となりました。昨年の調査では幌別コース平均32.8頭/日、岩尾別コース平均15.0頭/日だったので、平均値を見るとあまり変わっていないという結果でした。

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ヒグマによる人身事故が発生

2019年4月16日、知床(斜里町)でヒグマによる人身事故が発生し、ハンター1名がけがを負いました。
ヒグマが活動する季節になっています。山菜採りなどで山野に入る際は十分にご注意ください。

 

詳細はこちらをご参照ください(斜里町役場サイトへリンクしています)。

http://www.town.shari.hokkaido.jp/00news/catetemp2018_news/files/20190416higuma-keii.pdf

【2019年5月30日追記】

調査した結果を、斜里町がホームページに掲載しました。さらに詳しい経緯を参照できます。

https://www.town.shari.hokkaido.jp/00news/catetemp2_news2019/higuma20190416.html

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真鯉地区でエゾシカ・カウント調査(2019)を実施しました

 2019年1月から3月にかけて、国道334号線沿いのエゾシカのカウント調査を行いました。この調査は斜里町の三段の滝からオチカバケ橋までの約12kmの区間(主に真鯉地区)で、道路から斜面に出てきているエゾシカを双眼鏡で数えるという内容です。

 調査は知床財団が2008年から毎年継続的に行っており、今回で12年目となりました。この調査データは知床世界自然遺産地域科学委員会のエゾシカ・ヒグマワーキンググループに提出され、知床のエゾシカの管理計画に利用されています。

道路脇に出てきたエゾシカの群れ

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