8月25日(木)に新得町で子どもと大人に向けたヒグマ講演を行ってきました。
子ども向けの講演では、新得小学校の5〜6年生と、新得中学校・高等支援学校の全校生徒のみなさんが参加してくださり、計約200名の児童・生徒が新得中学校に集いました。

新得中学校に集った子どもたち
講演では、知床の魅力やヒグマの生態、そして実際にヒグマと出会ったときの対処法などについて、クイズを交えながらお話しさせていただきました。
新得町の小・中・高校が合同で授業を行うのは初の試みとのことでしたが、学年が混ざったグループで「実際にヒグマに遭遇したらどうするか」などグループワークに挑戦してもらいました。
初対面同士という緊張感のなかでも、みなさん積極的に意見を交わし合い、発表の場面ではたくさんのグループが素晴らしい意見を発表してくれました。
最後の締めくくりとしてヒグマの着ぐるみを使った実践的なレクチャーも行ったのですが、事前にお伝えした「あわてない・さわがない・はしらない・ゆっくりさがって・きちんと大人にしらせる」をみなさんその通りに見事に実践していました!

頭文字を取って通称「あさはゆき」
また、今回は実際のヒグマの毛皮や頭骨も持参し、リアルな「ヒグマ」と触れ合ってもらう時間も設けました。みなさん興味津々でたくさんの質問を投げかけてくださり、私自身も大変うれしく思いました。また、ヒグマの冬眠穴が描かれた布に寝転んで「広い!」「私も入れる!」と楽しんだり、実物大の絵の横に並んで「大きい!」とそのサイズを比較したりする姿が印象的でした。

ヒグマの毛皮に触れる子どもたち

冬眠穴にすっぽり
さらに嬉しいことに、講演後には新得中学校の校長先生から素敵なお知らせが届きました。
今回のヒグマ授業を一過性のものにせず、今後も継続して学んでいけるようにと、なんと学校内に臨時の「ヒグマコーナー」を設置してくださったとのことです!
手の込んだ素敵な装飾とともに、野生動物との適切な距離を体感できる「ディスタンスカード」を使った工夫溢れる掲示や、今回の講演内容が分かりやすくまとめられていました。学校側の温かいお心遣いと、子どもたちの安全を守る熱心な取り組みに、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

細部まで素敵なヒグマコーナー

ディスタンスカード

実物大のヒグマイラストをディスタンスカードで確認!
今回の初の合同授業が、新得町のみなさんにとってヒグマへの正しい知識を深め、野生動物との未来の共存を考える良いきっかけになれば幸いです。
子どもたちに向けた合同授業のあとは、対象を広げた地域向けの講演会も開催いたしました!

大人の部
こちらは町内の小中学校・高等支援学校のPTA会員のみなさま、一般町民のみなさま、教育関係者、そして関係機関・団体の方向けの講演です。当日は約50名もの方々に足を運んでいただきました。
講演では、ヒグマの基本的な生態をはじめ、最近の出没の現状、実際に遭遇した際の対応、そして地 域全体での被害防止に向けた取り組みなどについてお話しさせていただきました。
その後の質疑応答では、「日々の仕事の中でどう対策すべきか」などご自身の職種や立場、それぞれの視点から多角的なご質問をたくさんいただき、地域全体の関心の高さを実感する非常に有意義な時間となりました。
小中高合同の先進的な授業から、地域の皆様が集まった真剣な講演会、そして学校での継続的な取り組みへと、新得町の皆様が一丸となってヒグマ対策や野生動物との向き合い方に真摯に取り組まれている姿に、私自身も深く感銘を受けました。
ヒグマをただ過剰に恐れるのではなく、正しい知識を持ち、適切な距離感を保ちながら共存していくことの大切さを、地域の皆様と改めて共有できたことを大変嬉しく思っております。
今回の講演や皆様との交流が、新得町の安心・安全な地域づくりに少しでも貢献できれば幸いです。
企画から当日の運営までご尽力いただいた関係者の皆様、そしてご参加いただいた新得町の皆様に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。