馬搬による森づくりを実演!知床サステナブルフェス!
10月12日の「知床サスティナブルフェス」で、『森づくりと馬~「馬搬」を学ぶ~』と題した馬による林業を実践するプログラムを開催しました!
厚真町の「西埜馬搬」にお越しいただき、カップとウクルの2頭の馬の力を借りて、森づくり作業を行いました。

ウクルとカップが大活躍!
現在の林業では、重機を用いて木材を伐採・運搬するのが一般的ですが、重機がなかった時代は馬を活用した「馬搬」による林業が行われていました。
重機と異なり馬による作業は、林床の土壌や植物など周辺環境を傷めずに木材を搬出することができます。

大きな木材を力強く引いてくれます
今年の馬搬プログラムでは、森林再生のためのリアルな間伐作業を行いました。
暗く鬱蒼としたアカエゾマツ造林地にて、日光が差し込む空間(ギャップ)を間伐によって作り出し、その後の樹種多様化を促進させる取り組みです。

ギャップを造り、馬で木材を搬出します。
木の伐倒はチェーンソーを使います。
131人の観客が見守る中、西埜さんによる伐倒が披露され、その正確さや、掛かり木(倒した木が隣の木に斜めに引っかかった状態)を力強く引き倒す馬の姿に大歓声が上がりました。
切り倒した丸太を運ぶのが馬の一番の仕事です。狭い森の中で器用に方向転換しながら手際よく運び出す西埜さんと馬の共同作業に、「がんばれ~カップ~!」の応援の声がやみませんでした。

西埜さんの神業の伐倒!
伐倒した木材は、アカエゾマツ造林地の林内に積み重ね、エゾシカが侵入できない防鹿柵を設置しました!
柵の中でシカの被食から守られた広葉樹の苗が大きく育つことを期待しています。
また、余った間伐材を使用し、ボランティアの方々の力をお借りしながら、ササ地にも同様の防鹿柵を製作しました。
付近の広葉樹林から種子が供給され、ササ地が知床本来の森に戻っていくきっかけになることを願っています。

間伐材を組み上げた防鹿柵

ボランティアの皆さま、ありがとうございます
しれとこ100平方メートル運動で行っている森づくりの現場を見ていただき、また古くからある馬搬による林業を実践できたことで、今後の森づくりの可能性が大きく広がりました!
西埜馬搬の西埜さん、カップとウクル、ボランティアの皆さま、本当にありがとうございました!





