事務局長のつぶやき

国立公園内イワウベツ川におけるシロザケの投棄について

 

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 9月18日に知床国立公園内のイワウベツ川で見つかったシロザケの投棄について各社から報道されていますが、報道だけでは少しわかりにくい点あるかと思いますので、この件についてもう少し詳しく紹介します。

 9月18日お昼頃、知床国立公園(自然遺産地域内でもあります)斜里町イワウベツ川でシロザケ15匹の投棄が見つかりました。写真のように頭と内臓がついていない状態で、明らかに人の手で包丁で処理されており、河畔と河川内にまとまって投棄されていました。投棄地点は道路から20mほどの場所です。ポイッと捨てたというよりは、そこに意図をもって置いたといった状況でした。魚は全て回収しました。

 イワウベツ川では現在カラフトマスは若干遡上していますが、シロザケについてはまだ遡上していません。そのため、別の場所で捕獲したサケをわざわざ運び込んだものと思われます。

 現場は前回このブログで紹介したおにぎり投棄や無人の車を覗き込む亜成獣のクマが目撃されたのと同じ川沿い、道路沿いです。ここ1週間ほどは無人の車を覗き込んだクマともう一頭同じ世代のクマが頻繁に出没しており、付近にはクマを見ようとする人たちが待ち構えているような状況となっています。クマと人との距離が詰まり過ぎると過度な人慣れを招き、人とクマ双方にとって不幸な結末を生む恐れがあるため、そのような場合我々は追い払いを行いますが、ここ最近はほぼ毎日出動対応しています。このような状況の中で今回の投棄が発覚しました。

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 確かにシロザケ自体は自然の中でもクマが食べる機会のある食べ物です。現場の状況から人の手から直接クマに与えたわけでもないと思います。人の置いたサケとはクマは気づいていなかったかもしれません。しかしながら、このような国立公園のたくさんの観光客が訪れる場所で、故意にクマを餌によっておびき寄せるような行為が続けば、いずれ最終的にはクマ、人も双方を不幸にする結果しか生まないと思います。
 今現在もスタッフがクマと観光客との一定の距離を保つために、現場に張り付いています。999人の人が知床の自然を、クマをはじめとする野生動物との出会いをそっと楽しむためにルールを守っていただいたとしても、たった一人の人の行為のために全てが崩れ去ることを心配しています(事務局長増田)。

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