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ヒグマの年齢を調べています

ミクロトームで歯をスライスする

ミクロトームで歯をスライスする

今年の8月からヒグマの年齢を調べる作業をすこしずつ進めています。

人間と異なり、野生動物に出生日を記した戸籍はありません。また、栄養状態などの影響を受けるため、体の大きさから正確な年齢を判別することもできません。年齢を調べる方法は動物の種類によって異なりますが、ヒグマの場合は歯の根元(“歯根部”と言います)のセメント質に形成されるいわゆる“年輪”を数えることが、有効な年齢査定方法とされています。  

薄くスライスされたヒグマの歯

薄くスライスされたヒグマの歯

年輪を数えるためにはいくつかの作業が必要です。最初に必要な作業は、薬品を使って歯を柔らかくする脱灰(“だっかい”と読みます)です。次にミクロトームという精密な機械を使い、厚さ0.04㎜(おおよそコピー用紙の半分の薄さです!)に歯をスライスします。最後に、顕微鏡で観察しやすいように、スライドガラスに貼り付けた歯を染色し、サンプルに色の濃淡をつけます。このように作ったサンプルを顕微鏡で観察して年輪を数えます。 

 

顕微鏡でのぞいた時の様子(4本のラインが読めたため4才と判定)

顕微鏡でのぞいた時の様子(4本のラインが読めたため4才と判定)

今回の作業では、約60頭分のヒグマの歯を処理してサンプルを作成しました。顕微鏡による観察はこれからです。

 

調査結果は知床におけるヒグマの管理・対策に活用されます。これまでに知床で確認されているヒグマの最高齢は34歳、今回の調査でどのような新しい発見があるのか、今から結果が楽しみです。

 

土屋

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