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知床フィールド講座 『地図を読む』~自由に山を歩くために~

070401kouza.jpg実施日:2007年4月1日
人の手の及んでいない知床の大自然。その中で動植物の生命を感じつつ縦横無尽に森を踏破してみたい。。。そんな想いを可能にさせるのが地形図とコンパスを駆使する読図術。自分がいる位置を把握し、目的地までのルートの選択など、今回の知床フィールド講座ではそんな読図術を学び、原生の知床の森にお邪魔させていただく内容です。


講師は知床財団 普及研修係の寺山元氏。厳冬期の冬山単独登山や山岳スキーなどを趣味で楽しむ、知床財団一の山岳愛好家。豊富な知識や経験を生かし、参加者を森の奥深くへと導いてくれました。
当日、まだ寒さの残る朝に知床自然センター集合。まずは座学にて約1時間程、地形図の見方やコンパスの使い方などをレクチャー。ここの基本部分をしっかり理解できないと遭難ということも。。。無事に帰って来られるよう、参加者の方々は皆、真剣にレクチャーを受けていました。
そしていよいよフィールドに出陣!4月と言えどもまだまだ春の浅い知床。残雪も例年に比べると少ないものの、まだまだ沢山残っている状態。スノーシューを装着し滑りやすい雪面と格闘しながら進みます。しかしながら植生への影響やヒグマ・ダニの心配が少なく、寒さの和らいだこの残雪期こそが一番の狙い目なのです。
今回は、とある滝の上部から低山を経由して高原地帯へ抜ける行程。ここからは参加者9名を、3人一組で3グループに分けて地図読みを開始。地形図と実際の景色を照らし合わせながら「あの山が地図上のコレで、そこの尾根がコレですね」と現在地を確認しつつ、コンパスを使い確実にルートを選択してゆきました。
地図読みをしながらも参加者は自然観察を忘れません。咲き始めた福寿草の花や雪面に残るヒグマの足跡、クマゲラの食痕や丘を駆け抜けるエゾシカの群れなどなど、奥深い森ならではの自然の息吹を感じていました。
途中、見晴らしの良い山頂で、水平線に見える流氷帯を眺めながら昼食を取り、スタートから約4時間半後に無事生還。道なき道を踏破できたことでの充実感、そして地図読みの重要性を改めて感じることができました。

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